出席委員会 |
| 鳥巣 悟 出席委員長 9/12 26 (3名MAKEUP) 29/40(41) 72.50% 9/ 5 33 (1名MAKEUP) 34/40(41) 85.00% 8/29 31 (5名MAKEUP) 36/40(41) 90.00% ※出席免除会員:1名 |
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卓 話 |
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「 間違いだらけの高齢者介護 」 会員卓話 山口 元 会員
平成18年9月12日 特別養護老人ホームオリンピア施設長の山口 元です。 私が、阪神大震災西宮救援本部長を最後に21年勤めたYMCAを退職し、大震災で全壊した実家の学校法人オリンピア幼稚園の新神戸駅前の跡地に、特別養護老人ホームを開所したのは1996年10月1日でした。 オリンピア幼稚園は1950年に日本聖公会総裁主教であった祖父、八代斌助がシアトル市オリンピア教区から名前をもらい建てました。それがきっかけとなって後にシアトル市と神戸市は姉妹都市となったという歴史的な幼稚園でした。 日本で最初で唯一の学校法人から社会福祉法人になった特養です。また、兵庫県で最初の6階建ての特養でもあります。 法人名の「光朔会」は神戸女学院の学長でした父の山口光朔からとりました。本当は人名をつけてはだめだそうです。 特別養護老人ホームの建物は異人館をモデルにした高級別荘風なつくりにしました。食器は、プラスチックやアルミニウムではなく瀬戸物や塗りのお椀をそろえました。入所者には高級な雰囲気を味わってもらいたかったからです。 最高級の食器、お膳に、ベッド、総カーペット敷き、最新鋭の携帯電話型ナースコール、おむつが濡れるとコールするおむつセンサー、重度の認知症のかたが外に出てしまうのをロックする徘徊防止センサーなど日立の最先端介護システムを備え新神戸駅前2分という交通至便な絶対の自信作の特養です。現在、数百人の入所待ちが居ます。 その特別養護老人ホームオリンピアの施設長の私には息子が2人います。その長男が大阪大学の人間科学学部の後期博士課程で認知症ケアーの研究をしています。認知症ケアーのカリスマとして著名な大熊ゆきこ教授、斉藤弥生助教授の愛弟子だそうですが、その長男が4年前に私に「親父のしている介護は1から10まで全部間違っている」と言うわけです。そこで大げんかになり、長男が本物の認知症ケアーを見せてやるといって作ったのが2002年10月にオープンしたグループホームオリンピア灘です。 ところがオープン直前の8月に突然長男は大阪大学から1年間スウェーデンに派遣されていってしまった訳です。そこで仕方なく急遽私の妻がホーム長となり、私が手伝い開所させました。長男がメソッドだとたった5行のメモにして置いていきましたので、兎に角それを守ったわけです。3ユニット27名が入居されたのですが、お祝いの鉢植えを投げつける、靴箱テレビ何でも倒す。部屋にはいるとまっさらな壁に大便が塗りたくってある、杖を振り回して自分の家だからみんな出て行けと暴れる方、また、荷物を持っておじゃましましたと、どんどん鍵をかけない玄関から出て行かれる。出て行かれた時に10メートル離れて黙ってついて行くと、帰るまで6時間以上歩き通しでこちらが倒れそうになったり、知らないうちに出て行かれて行方不明となって必死の捜索のすえ5時間後に下半身裸で派出所に保護されていたり、また、部屋はもちろん個室でご自分のなじみのタンスなどを持ち込んでおられるのですが、電話引いておられる方も何人かおられるわけですが、その方々が、警察とか、消防とかに財布をとられた、火事だと言って電話をされるわけです。パトカーがやってきてそれこそ平謝りです。スタッフは杖で思いっきりたたかれて3日で3人辞めました。家内は1ヶ月ほとんど不眠で体重が6キロやせて、40キロを割ってしまい、本当に死んでしまうのではと心配しました。 そんな地獄の一ヶ月がすぎたころ、ある日突然皆さんがソファに座ってテレビを見たり、お茶を飲みながら歓談しているではありませんか。新聞を読む人、編み物をする人。買い物に行くグループ、散歩に行き、喫茶店に寄って帰るなど、全くふつうのお年寄りの生活にもどっています。1年たってみれば最重度の要介護5の人が掃除、料理、洗濯、買い物までしておられます。ほとんどの方が劇的に改善していました。昨年和歌山の御坊市がスウェーデンの議員を呼んでスウェーデンの認知症ケアーの講演会を行ったそうですが、その議員がオリンピア灘に突然立ち寄って見学して行きました。また、スウェーデンからは大学教授や厚生省の官僚も来ました。感想を聞くと皆さん口をそろえて「スウェーデンより上だ」といってくれました。地獄の日々が報われた思いでいっぱいでした。 なぜこんな奇跡が起こったのか、私だけでなく日本の特養はこれまでの介護は何が間違っていたのかを息子の5行のメモを元に考えてみますと。
- 役割を持っていただく。
グループホームオリンピア灘では入居者の皆さんに家事の分担をしてもらっています。一晩中寝ずに杖を持って暴れているおばあさんに、朝になったときに杖の代わりに決死の覚悟で包丁を渡すと、ネギをとんとんとんとものすごいスピードで切り始めたわけです。植木鉢を投げつけているおじいさんには掃除機をという具合です。食器の片付け、洗い、洗濯出来るだけみんなでしてもらいます。「私達こき使って賃金も払わないでお金まで取る。」最近はこういわれています。スタッフもグループの一員としてともに働き、ともに食事をしています。家庭や特養ではお年寄りの大切な役割や仕事をすべて取り上げていたのです。
- 今よりももうちょっと頑張ってもらう。
転倒の危険性があり、足下のふらついた杖歩行の特養なら絶対車いすの入居者さん、自分の足で廊下通路に食器棚やソファー等の障害物を一生懸命避けながらホームの中を毎日歩いていると、どんどん歩けるようになって、外出もできるようになりました。手すりもできる限りはずしています。また、飲み込みが困難なお年寄りには、特別養護老人ホームオリンピアでは一人一人にあったミキサーをかけた食事や刻んだ食事を作り高い評価を得ていますが、グループホームでは一切考慮しないでみんなで作った同じものを一生懸命時間をかけて噛んで、噛んで食べています。それによって顎の筋肉が強化されて、脳にも血流がいっているようで認知症も改善し、またどんどん食べられるようになってきています。転んで骨折したら、のどを詰めたらといって残存能力まで取り上げていたのです。
- 嘘をつかない、騙さない、誤魔化さない。
85歳のおばあさんが妊娠したと騒ぎ出しホームを出て行こうとしました。他の入居者さんへの影響を考え、何とか引き留めようとスタッフが、白衣を着て医者になりすまし妊娠していないと告げると収まりましたが、次の日の朝「こんな騙すところには居られない。」とホームを出て行ってしまいました。スタッフとの信頼関係が崩壊してしまったのです。信頼関係の再構築のために、産婦人科を受診していただきました。その結果心を開いたご本人が「結婚後10年間子供ができず主人や舅から虐待を受け続けた。」と告白されました。これまでの人生で解消されていない、つらい思いが認知症とともによみがえってきたのです。どんな人生を送ってこられたのか、一人一人の個人史を知ることの大切さとすべての行動にはすべて理由があること、そして、そのすべてをスタッフが心を開いてありのまま受け止めることによって、お年寄りも心を開いてくれたのです。
- これまで通りのふつうの暮らしを送っていただく、拘束・束縛しない。
ふつうの暮らしを送るにはふつうの設備つまり刑務所や病院のようではない、出入り自由な普通の構造が必要です。また普通の暮らしに専門用語は不要です。徘徊やせん妄や妄想にADLなど専門用語にスタッフは酔いしれているのです。だからグループホームでは介護の専門用語は使うのをやめました。また問題行動とは誰にとって問題なのでしょうスタッフが迷惑すること面倒なことを問題行動と呼んでいたことに気づきました。特養ではどうしても薬を飲まない方には薬を粉にしてご飯にふりかけています。グループホームでは、元気になって欲しいから薬を飲んでほしいという熱意と誠意で、最後の最後まで粘りますし、出来るだけ薬に頼らないようにもしています。暴れようと、眠らなくても、向精神剤、眠剤も精神科医と相談してですが最小限にしています。これまでの介護は「安全のため、命を守るため」の印籠のもと、危険なものは置かず、危険なことはさせず、拘束し束縛することによって、ベッドで一日過ごすことになり、寝たきりになり、認知症が進んで行くのです。安全な施設、安全な食事、完璧なサービスが世界でも類のない「寝たきり、重度認知症大国」を作ってしまったのでしょう。
- お年寄りを敬い敬語で話す。
トライやるウィーク(職業体験)で私どもの次男で現在大学生の航が、中2の時に特別養護老人ホームオリンピアにきました。認知症の階で介護体験をしていた航が、「◯◯さんがまだご飯食べてないといっている。」「××さんがお金取られた、△△さんが家に帰りたいと言っている。どうする?」とうるさく言ってくるもので、つい「あの人たちは認知症だからすぐに忘れるから放っておきなさい」といってしまったところ、航は私に向かい「お父さんは偽善者だ!」と怒鳴りました。それ以来彼は私を軽蔑しています。実は私どもの祖母が重度の認知症になり、部屋中に大便を塗りたくり誰も近寄れないような状況に陥ったとき、私どもの幼かった長男と次男の2人は祖母の布団に潜り込み、祖母に抱きつきながら育ったのです。ですから、彼らには認知症のお年寄りを馬鹿にしたり、見下したり差別する心が全くないのでしょう。私たちは福祉・介護を仕事とするうちに、知らず知らずのうちに、お年寄りを上から下に見下し、「なになにしてあげる」という立場に立ってしまっていたのです。また私は現在大学、専門学校、高校等で教えていますが、学生に認知症について質問するとほぼ全員が「認知症になるぐらいなら死んだ方がましだ」と答えます。つまり、私を含め多くの国民が、気づかぬままに心の中で認知症のお年寄りを差別し、見下してしまっているのではないでしょうか。
最後に昨年7月に兵庫区の和田岬に新たなグループホームと単独ショート、デイサービスなどの総合福祉施設オリンピア兵庫を長男が開所しました。地獄の一ヶ月をきっと過ごすと思っていましたが、何事もなく平穏にまた順調に高い成果を上げています。私の完敗です。やはり、認知症の専門家であり全く差別の心のない人にはかなわないと思い知った次第です。認知症の理解を広め、誤解と差別をなくすためには、幼少期の体験が大切だと考え、本年5月に同じ灘区にオリンピア都保育園を開園し、グループホームのお年寄りと保育園児の交流を重ねつつ子供達に夢を託しています。ご静聴ありがとうございました。神戸いのちの電話 評議員 「2006年笠岡グループホーム国際サミット」講演原稿より
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委員会報告 |
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国際ロータリー2680地区2006〜07年度地区職業奉仕委員会 《 職業奉仕セミナー出席報告 》2006年9月12日 国際奉仕委員長 岡野 重和 2006年9月9日14時より16時にポートピアホテルにて開催されました。職業奉仕セミナーに奥田会長とともに参加しました。当日は望月ガバナー補佐が出席されており、総勢250名以上の盛況なセミナーでした。 植村武雄地区職業奉仕委員長(神戸RC)の司会で始まり。加藤ガバナーより職業奉仕がロータリー活動の根幹であること、ロータリーの歴史の中で職業奉仕がどのような経緯で生まれ、現在に至っているか学んでほしいという挨拶がありました。 新野幸次郎神戸大学名誉教授(経済学・神戸RC)を、講師に職業奉仕の考え方が生まれてきた背景、そして職業奉仕の考え方が、原理主義的な考えと、商売人の集まりであるロータリークラブという現実問題について、対立ではなく、融合調和させる考え方が提案され、いまの規範となってきていることが話された。このセミナーの前に、新野先生は、今井元RI理事と対談され、佐藤千寿(東京東RC)氏より資料を仕入れ、準備されたそうです。近年の、国際ロータリーを中心とするの奉仕に対する考え方の変化について、経済活動がグローバル化し企業が超巨大化する中、経営と投資が分離し、投資や投機などはもとより、経済活動が政府や行政のコントロールができなくなってきている中、ロータリーの奉仕活動の変革は必要だが、その変革に対し、いくつかの疑念が特に日本のロータリアンから提唱されている。そこでこれからの時代を開く職業奉仕の考え方を日本から発信し広めることが必要になってきたと提言し締めくくられた。 その後、会場からの質問などがなされ、谷水アドバイザーの所感があり予定より少し早めに終了した。 第二回の地区職業奉仕委員会が同日16時より開催され、主にセミナーの中で感じた職業奉仕について、各委員から意見が出された。 このセミナーで感じ委員会の中で述べたことですが、職業奉仕とは、We serve. I serve.をこえたものだと思う。そして、これは仏教で言う、徳積みであり次の世代に、まともな世界を受け継ぐためのものではないかと考えました。委員会で出た意見で注目したのは He profits most who serves best.のprofitsの意味です。ある委員からprofitsは単なる金銭的利益ではないのではないかとの意見があり注目されたのです。そこで私が感じたのは仏教的発想なのか、輪廻転生を考えたとき、現世で徳を積むことは、子孫の果報となること、又自分が現世に生まれ変わって出てくるときの果報に繋がることなどでした。 さらに、第一回の地区職業奉仕委員会の欠席が、YMCAの活動で日本の若者特に高校生世代に、潜行しながら広まっているエイズの問題についての勉強会に出たためであったこと、そしてこの高校生世代の性行動によるエイズの問題は非常に危険な状況になっている。ロータリーの活動での啓発活動が必要ではないかと発言しました。是非私たちのクラブの新世代委員会のテーマとして検討していただきたいと思います。 もう一件、別のボランティア活動(YMCAも関連)の支援です。チェルノブイリ原子力発電所の爆発による後遺症の治療支援のため、キエフ第29音楽学校の声楽科の子供たちの合唱団が神戸に来て、チャリティーコンサートを11月13日(月)18:30より日本キリスト教団神戸教会(中央区花隈町9-16)で行います。須磨ニュータウン少年少女合唱団も友情出演します。チラシをボックスに入れています。チケット(1500円)です、ご協力願える方は岡野まで連絡ください。これもWCSの活動の一つと考えています。 国際奉仕委員会より、留学生のためのバザーに対する商品寄贈をこの場を借りて再度お願いいたします。
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その他報告 |
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同好会報告 |
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ニコニコ箱の報告 |
| 野田 浩二 副SAA 橋本 さん 岩崎さん、野田さん、河村さん、そして、吉田さん先週の 水曜日は本当にありがとうございました。 岩崎 さん どなたか、ロータリーのメールアドレス セットアップ助け てください!! 奥田 さん 小松原様、柴田様、善野様、ようこそ中クラブへ 平山 さん 國田さんお世話になりました。 山口 さん 本日卓話です。 井 さん メールアドレスの設定本年度中には終わらせたいものです。 皆様宜しくお願いします。 野田 さん 吉田様エントリーありがとうございました。
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| 『友』インターネット速報 2006年9月12日 No.250 西アフリカのクラブが主催するプロジェクトフェア- 2005年にガーナ・アクラで初めて実施された、西アフリカプロジェクトフェア(West Africa Project Fair)が、2006年は11月1〜5日に開催されます。これは、世界社会奉仕(WCS)のプロジェクトパートナーを見つけることを目的とし、14の西アフリカ諸国で構成される、第9100地区が主催します。そのほとんどが貧困国であることから、開発プログラムにかかわる非政府団体から支援を得ることが、最大の開催動機となっています。2006年のプロジェクトの焦点は、地域開発、保健、栄養摂取、識字、水と衛生、そして障害者です。
2005年のフェアでは、300万米ドル相当の200のプロジェクトが展示され、12の国際的団体が参加しました。この成功をきっかけに、2006年は、主に北アメリカ、ドイツ、オランダ、イギリスから、すでに75のパートナーが登録しています。また、ホスト地区から70クラブ、ナイジェリアからは4地区、さらに国境を超えて多数のロータリアンがボランティア登録しています。開催時期が同地で実施される、ポリオワクチンの全国予防接種日(NIDs)に近いため、相乗効果も期待されています。
『友』ホームページ情報- まもなく地区大会の時期を迎えます。『友』ホームページでは、34地区の大会スケジュールを、「地区順」「開催順」に分けて、ご覧いただくことができます。各地区の趣向を凝らした他地区の大会へ参加されませんか。
http://www.rotary-no-tomo.jp/jpn/index.html です。 左段にある「2006−07年度地区大会(地区順)」「2006−07年度地区大会(開催順)」からお入りください。
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今後の卓話予定 |
| 9月 [ 新世代のための月間 ] 19日 例 会 「 続・危機管理 」会員卓話 山中 弘光 会員 −Menu− 絹笠茸、生ゆば入りふかひれスープ 手羽先の香り揚げ 白身魚の葱生姜風味 芝海老と五目野菜の辛し炒めほか 26日 例 会 「 新世代委員会プログラム 」兵庫県立国際高校IAC 10月 [ 職業奉仕・米山月間 ] 3日 「 ゲートキーパーについて 」 兵庫県弁護士会ゲートキーパー立法防止対策本部副本部長 藤原 孝洋 氏 担 当 職業奉仕委員会 第5回理事会 10日 休 会 (定款第5条第1節により) 17日 例 会 「 未 定 」 会員卓話 寄神 正文 会員 24日 例 会 講師例会 元宝塚歌劇団元雪組 麻愛(まちか)めぐる 31日 例 会 「 未 定 」 会員卓話 吉田 泰弘 会員 |
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本日のロータリーソング・BGM |
| 9/19 ロータリーソング 「 ふるさと 」 BGM 「 愛のハーモニー 」 「 愛はかげろうのように 」 「 やさしく歌って 」 |
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