☆2014年１１月　４日（火）　第1044回例会

「　最近の若者事情　」

スピーカー　笹倉会計事務所所長　笹倉　宣也　氏

当番　　　プログラム委員会

・新富裕層
・お金を貯め、将来不安から使わない人が激増
・世界に例を見ない膨大な金融資産
　
特に高齢者　 年金は満額受給
寿命が伸び、より一層受給拡大・・・多額の医療費を消化
生産性のない人に対する資金流入と医療費という国費投入

・貧困若年層
・人手不足の割には、雇用機会も少なく賃金も低い
・非正規雇用
・増大する社会保険負担　年間約３６万円以上負担
・貯蓄はどこへ
・銀行
・郵貯
・ＪＡ
・証券会社
・保険

世界最大の公的集金マシーン（財政投融資）

国の借金　１０００兆円　９５％は日本国民が購入
・若者のキーワード
・デフレで育つ
・欲は少なく、何事もほどほどに
・良い物、そうでない物の理解はできても価格は絶対
・持つことのステータスよりも、持たないことによる機動性を重視
・上昇志向よりも安定重視
・ローンを組んでの物の購入は希薄
・車はあえて必要なく「ガソリン満タン」は死語

需要の受皿にはなれない
・意外とまじめで礼儀正しい子は多い
・反面、食事の仕方、しゃべり方、マナーの悪い子も。

幼稚園～小学校～大学に至るまでの教師の質と熱意は
昔も今もかわらないと考える

親本人の資質と家庭でのしつけの問題
悪銭　良銭を食う

・若年層の特徴

１．味が分からない
濃いか　薄いか　甘いか　辛いか　コンビニ系の飲食、大手外食チェーンでの食事を小さい時からとっている。　菓子類も豊富に摂取。ラーメン、ハンバーガー、ピザ・・・（あるラーメン店主のなげき）

２．欲がない
上昇志向、目的が不明瞭　車の購入よりもレンタカー

３．コミュニケーション能力がない
小さい頃より外で集団で遊ぶ機会が減少し、かつ、スマートフォン等の情報通信の発達により人と接触することが激減。よって、表現力、説得力等の人間関係能力が欠如、情報通信の発達により一人で多くの情報をスマートフォンから得られることが可能となり、対面での情報のやり取りが必要でなくなり、違う価値観や意見を肌で感じることができなくなってしまっている。

人間形成時において、多くの経験、体験が欠落しつつある
　　　　　　　
ひきこもり
社会不適応
欲しいものは欲しい、空気が読めない

４．まじめ

多くの若者は、ギャンブル指向がなく、生活態度含めてまじめ言葉使い、礼儀はヘタな中高年よりできている

５．自分で決められない

投げ出す、あきらめるという「逃げ」の行動はできても、自身の判断でなかなか 意思決定‐実行ができない指示待ちが多く、反面指示されたらコツコツやる

６．自分に仕事を合わそうと考える
　　
　　必ず合わない
　　仕事に自分を合わそうとしない
　　合わないといって辞める

・人気就職希望企業トップ１０　　

【文系】
　　 2009年　　　　
　1　　ＪＴＢ
　2　　資生堂
　3　　全日空
　4　　三菱東京ＵＦＪ
　5　　日本航空
　6　　みずほＦＧ
　7　　三井住友
　8　　トヨタ自動車
　9　　ベネッセ
　10　 オリエンタルランド

　　 2015年　　　　　
　1　　ＪＴＢ
　2　　全日空
　3　　Ｈ.Ｉ.Ｓ
　4　　日本航空
　5　　電通
　6　　博報堂
　7　　三菱東京ＵＦＪ
　8　　オリエンタルランド
　9　　東京海上
　10　 伊藤忠商事

・人気就職希望企業トップ１０　　
【理系】
６．スマホ時代に突入

　すべての事が、スマホにて瞬時に検索できるため、人に聞いて、そこから知恵を得て広げていこうという発想がわかない。検索によって、自分で解決できるので、相談する必要がない。人間関係においても、相手のプロフィール・考え方などは、ブログ・ツイわかってしまう。
　今、何をしているのかな、どういう人かな、どういう生活、趣味があるのかなといった、人に対する思い入れ、空想がないので、恋愛に結びつかなく、駆け引きも必要ない。

　　昨今の恋愛ドラマの減少

　　恋愛をできる（ハラハラ、ドキドキする）環境で育った人が少ないので、よって作家は恋愛ドラマを脚本しにくくなっている。


　　ー　人と人との間の空間が無し　ー　　　

　　ー 電車のつり広告 －

　　週刊誌、旅の案内、イベント等々・・・

　　著しく宣伝効果が激減

　　電車の中で顔を上げている人がいなくなった　誰が乗ってきても、誰がいても無関心
　　結婚成立カップルの９０％は女性からのプロポーズ

　　男女雇用均等法の導入もあって、女性の管理職
　　正社員の増加

　　とある企業（上場）の工場
　　　　　　正規社員　　　　20％
　　　　　　非正規社員　　　80％
　　　　　　（派遣）
　　　　　
　　父母世代・・・比較的きびしいしつけを受けた中で
　　　　　　　　　適当に遊んでた世代（息抜き上手）

　　インフレもバブルも経験
　　麻雀、パチンコ、テニス、スキー、サーフィン世代　将来はどうにかなると思っている　就職もそこそこ（正規雇用）でき、辞めても子会社（出向）あり、退職金もそれなりに。
　　
　　
　　その子息

　　将来不安あり、臆病。
　　何とかならないと考える世代（中高年より将来を見ている）

　　家と職場との往復。休日は友達とご飯、それなりに貯蓄はしたい。

　　おのずと生活レベルが制約される。
　　
　・甘過ぎる親が多い
　・親が子離れできていない
　　
　　入社試験、面接にも親が同行してくる
　　会社を休む時、親が連絡してくる

　　電車バス等の公共交通機関のマナーは圧倒的に若者
　　の方がいい
　　じいさん、ばあさんのマナー違反が目立つ
・文科省データによると、今回の数値も内向き傾向を「裏付ける」ものとなった。2010年の留学者数は5万8060人と前年の5万9923人と比較して3.2％減少。ピークである2004年の8万2945人と比べて、実に30％の落ち込みだ。
・積極的に海外旅行をしたいと思わない理由は？
・非観光系の一般学生に「パスポートを持っていますか」との質問を投げかけたところ、女子学生のパスポート保有率は38％に対し、男子は19％と低く、いずれも男女の差が歴然としている。
・旅券統計　　
・人手不足と就職難
相反する２つの問題

(A)人手不足
・景気の回復傾向により、大企業の新卒採用枠が拡大と求人が拡大という、短期的トレンド
・生産年齢人口が、２０１３年 ３０年ぶりに８００万人を割り込み、総人口の減少をはるかに上回るペースで減少。２０４０年には６００万人という長期的トレンド

　もともと応募の少ない中堅・中小企業に、ますます人が集まらない

・業界ごと、職種ごと、企業規模ごとの大きな格差　新３Ｋ と言われる。
　建築土木、運送、医療・福祉、飲食 等々

　日本の多くの企業は、外注、下請（協力会社）で関係が成り立っているが、大企業は現場での実働は下請け任せであり、よって、技術・職人が育たなくなってきている。
(Ｂ)就職難
　就職とは、新卒の人間が正社員に就くこと
・採用する側と、される側のミスマッチ
・全員が大企業にいくことは不可能
・企業の海外進出により、生産従事者が絶対的に減っている中、営業等の管理部門や開発部門は日本に残っているが、絶対的なパイは少ない。　企業の世代間格差が拡大しているため、中途採用枠も少ない。
・現実と意識の変遷
　　
　１９９０年頃

　　現実　　安定
　　　　　　全員が正社員になれ、女性は正社員と
　　　　　　結婚できた

　　意識　　リスクをとる、ルートを踏み外す、自由
　　　　　　な生き方を望む

２０１０年以降

現実　　リスクフル　　正社員になれない
　　　　正社員と結婚できない　生活不安

意識　　安定したいという願望　正社員になりたい
　　　　正社員と結婚したい

バブル崩壊から金融危機、リーマンショック
変わる雇用環境、変わらない雇用慣行
　　
（Ａ）非正規社員のリスク増大
変わったのは若者の全員が正社員になれないグローバル化、オートメーション化、ＩＴ化、等による必然的帰結として、不安定な雇用が増大

（Ｂ）正社員優遇の温存・・・変わらない慣行
終身雇用の保持（福利厚生の充実、退職金等々）正社員と非正社員との格差は一生続く

☆親睦委員会

「１１月誕生日のお祝い」　
　　　　　　　國田 正博　会員　　S２５．１１．１３　
　　　　　　　佐々木 仁朗　会員　S２９．１１．　９
「１１月結婚記念日のお祝い」
　　　　　　　山中 弘光　会員　　S４７．１１．　５
　　　　　　　河村 公逸　会員　　S５４．１１．２１
　　　　　　　米田 　修　会員　　S６１．１１．２３
　　　　　　　志磨 憲一郎会員　　H　５．１１．２０

☆ワイン同好会　米田　会員

１２月４日18時30分にＢＢプラザのフレンチレストラン「オーベックファン」にてワイン同好会の忘年会を開きたいと思います。