「　ヨッパライの文化史・エジプト編　」

当番　　里見　　剛　会員

・壁画その①

酔っぱらって歩けなくなった（メートルが上がった）男を、召使いが胴上げにしたり、かついだりして自宅まで連れ帰る様子。
現代で例えると運転代行業といったところでしょうか、、、。

・壁画その②

飲み過ぎて気持ち悪くなり、召使いを呼んで壺を持って来させている様子。
どうやらタッチの差で間に合わなかったようですね。

・壁画その③

３人ともに酒に酔った女性です。手に持っているのはハスの花、酒に酔って熱をもった手で握っているので萎れていしまっています。中央の女性だけ様子が違いますが、これは泥酔を表現しています。ハスの花も手からこぼれ落ちそうなほどにくたびれてしまっています。

・壁画その④

右から主人、召使い、黒人の召使い。酒を注ぐ時の給仕の様子。飲んでいるのは葡萄酒。
葡萄酒を取り扱うのは上級の召使い、一緒に果物や軽い食べ物が捧げられます。
酒を断るのはマナー（右手を盃を軽く押し返し、花の香りをかぐ）を守れば無礼な行為とはとはならない。
黒人の召使いが手を肩の高さまで上げ、手のひらを上にして盆を乗せています。これが現代のレストランにおける給仕の様式の元となりました。

・壁画その⑤

パーティで婦人たちが談笑している様子。
話題は主に着物のスタイルや生地、アクセサリーであったらしい。
女性の憧れは今も昔も変わっていないようです。

※まとめ※

・酒を飲んでいる様子、中でも酔っ払いを描いた漫画のような壁画がエジプトに残っている。
・飲んでいたのは主に葡萄酒、それ以外にビールやその他の果実酒。
・ビールは日本で主流のピルスナータイプのラガービールではなく、アルコール度数の強いもの。
・ビールはホップではなくルピナス（ノボリフジの花）やニンジンの類で風味付けをしていた。
・ビールの飲み方。当時のヨーロッパでは水で割って飲むのが普通（生で飲むのは野蛮）とされていたので、エジプト人がストレートで飲む様子を見てとても驚いた。
「おお、ヘラクレスの神よ！！エジプト人はビールに水を割らずに飲むものだから大変である。世界中でエジプト人くらい底なしに酔うのはいなかった。」（西暦１世紀・古代ローマの博物学者プリニー）
・ギリシャ・ローマ・ユダヤの男性は女性の飲酒を嫌がったが、エジプトでは寛容であった。
・当時のエジプトの壁画家（漫画家）はハスの花の様子で酔い具合を表現した。
・現代におけるレストランの給仕の様式は、アフリカの女性が生活の中で行っていたしぐさが元となった。
・今も昔も女性の話題は服装やアクセサリーに関することが多かったようである。
・忘年会や新年会、飲み過ぎてフェイスブックやラインに画像を残してしまわないよう気を付けましょう。

「ちょっとだけアジア・中国編」
「涼州詞」　王翰（オウカン）　唐(687？ - 726?)

古　　酔　　欲　　葡
来　　臥　　飲　　萄
征　　沙　　琵　　美
戦　　場　　琶　　酒
幾　　君　　馬　　夜
人　　莫　　上　　光
回　　笑　　催　　杯

（日本語）
葡萄の美酒　夜光の杯　
飲まんと欲すれば　琵琶馬上に催す
酔うて沙上に臥すとも　君笑ふこと莫れ
古来征戦幾人か回る

（訳）
うまい葡萄酒を　ビードロの杯なみなみに注ぎ
今まさに飲もうとすると　琵琶が馬上におこり早く飲めと催促する
（そこでしたたか飲んで）酔いつぶれ戦場の砂漠に臥してしまってが　どうか笑わないでほしい
昔より戦地に赴いた者の幾人が帰ってこれたというのだろうか

☆親睦委員会　　大谷　秀明　委員長

クリスマス例会の出欠をお早めにお願いいたします。

☆ゴルフ同好会

12月10日美奈木ゴルフクラブAM9:04スタートです。表彰式はPM6：30長江です。
参加する皆さん宜しくお願いします。

☆ワイン同好会

12月4日オーベックファンにて行いました。多数の参加ありがとう御座いました。